「今のチームは、常に注意深く状況を読みながら動けるようになった」
FC東京を率い、第1ステージで2位、第2ステージも6位(8節終了時点)と好成績に導いているマッシモ・フィッカデンティ監督。「我々は正しい道を歩んでいる」と言うイタリア人指揮官に、ここまでのチームの戦いぶりと、自らの哲学を語ってもらった。
――フィッカデンティ監督の口からは「優勝」という言葉が出てきませんが、タイトルを勝ち獲るためにはチームとしてさらなるレベルアップが必要だとお考えですか?
「はい。勝利を勝ち獲るためには、故障者の回復、出場停止といった偶然の要素や運も関わって来ますしね。とはいえ、我々がここまで歩んできた道は正しい道だと思っています。今のレベルに満足せず、さらにハードルを上げてチャレンジし、毎日の積み重ねによってそれを乗り越えて行くことが必要なのです。
私がいつも言うのは、チームとしての成長は個々の選手の成長に根ざしているということ。それは毎日の仕事を通して手に入れて行くものです」
――ここまでの結果を見ると、中位・下位のチームにはほとんど取りこぼしがない一方で、強敵相手になかなか勝てないという一面があります。
「けれども川崎とG大阪、それに柏には勝っている。浦和と鹿島、名古屋には負けたけれど、確率はまあ50パーセントというところだから、そんなに悪くないでしょう? 強い相手に勝つのは簡単ではありません。当たり前の話です。
それに、我々のミスで失点して相手のペースにさせてしまった浦和戦を除けば、どの試合も負けたとはいえ最後まで互角に戦った接戦でした。それだけの力は我々も持っているということです」
――その意味でG大阪戦の勝利(8月16日)は大きな意味があったと思います。印象的だったのは、攻守のバランスの良さ、切り替えのスピードの早さ、そしてゲームコントロールの巧さでした。チームとして相手を上回っていたのは、そして結果的に違いを作り出したのはその部分だったと思います。
「攻守のバランスを保つうえで不可欠なのは、どこで、どのように守るかが明確になっていることです。G大阪戦では立ち上がり、トップ下を置いたシステム(4-3-1-2)で前線からプレッシャーをかけ、高い位置でボールを奪おうとしました。
前半はそれが上手く機能して先制しました。しかし後半に入ってプレスが緩くなり、大きなサイドチェンジを許してそこから同点に追いつかれた。そこで、よりピッチの幅をカバーできる4-4-2にシステムを切り替えて、サイドチェンジを許さないように修正しました」
――そうした戦術変更にもチームとして柔軟に対応できるようになったと。
「チームというのは、11人全員の連携によって成り立っています。1人、2人が動き方を間違えただけでも、全体のバランスに綻びが生まれてしまう。それが決定的な失点に繋がることもあります。
しかし今のチームはそうしたミスが減って、常に注意深く状況を読みながら動けるようになった。相手との距離感、プレッシャーをかけるタイミングといった状況判断もとても良くなっています」
――フィッカデンティ監督の口からは「優勝」という言葉が出てきませんが、タイトルを勝ち獲るためにはチームとしてさらなるレベルアップが必要だとお考えですか?
「はい。勝利を勝ち獲るためには、故障者の回復、出場停止といった偶然の要素や運も関わって来ますしね。とはいえ、我々がここまで歩んできた道は正しい道だと思っています。今のレベルに満足せず、さらにハードルを上げてチャレンジし、毎日の積み重ねによってそれを乗り越えて行くことが必要なのです。
私がいつも言うのは、チームとしての成長は個々の選手の成長に根ざしているということ。それは毎日の仕事を通して手に入れて行くものです」
――ここまでの結果を見ると、中位・下位のチームにはほとんど取りこぼしがない一方で、強敵相手になかなか勝てないという一面があります。
「けれども川崎とG大阪、それに柏には勝っている。浦和と鹿島、名古屋には負けたけれど、確率はまあ50パーセントというところだから、そんなに悪くないでしょう? 強い相手に勝つのは簡単ではありません。当たり前の話です。
それに、我々のミスで失点して相手のペースにさせてしまった浦和戦を除けば、どの試合も負けたとはいえ最後まで互角に戦った接戦でした。それだけの力は我々も持っているということです」
――その意味でG大阪戦の勝利(8月16日)は大きな意味があったと思います。印象的だったのは、攻守のバランスの良さ、切り替えのスピードの早さ、そしてゲームコントロールの巧さでした。チームとして相手を上回っていたのは、そして結果的に違いを作り出したのはその部分だったと思います。
「攻守のバランスを保つうえで不可欠なのは、どこで、どのように守るかが明確になっていることです。G大阪戦では立ち上がり、トップ下を置いたシステム(4-3-1-2)で前線からプレッシャーをかけ、高い位置でボールを奪おうとしました。
前半はそれが上手く機能して先制しました。しかし後半に入ってプレスが緩くなり、大きなサイドチェンジを許してそこから同点に追いつかれた。そこで、よりピッチの幅をカバーできる4-4-2にシステムを切り替えて、サイドチェンジを許さないように修正しました」
――そうした戦術変更にもチームとして柔軟に対応できるようになったと。
「チームというのは、11人全員の連携によって成り立っています。1人、2人が動き方を間違えただけでも、全体のバランスに綻びが生まれてしまう。それが決定的な失点に繋がることもあります。
しかし今のチームはそうしたミスが減って、常に注意深く状況を読みながら動けるようになった。相手との距離感、プレッシャーをかけるタイミングといった状況判断もとても良くなっています」