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【J1採点&寸評】清水×広島|試合巧者の広島が清水を一蹴。浅野が2得点の活躍で佐藤から主役を奪う

カテゴリ:Jリーグ

小田智史(サッカーダイジェスト)

2015年09月26日

平岡ら守備陣が崩壊。村田投入で生まれた反撃ムードに水を差す。

【警告】清水=M・デューク(22分)、角田(65分) 広島=ミキッチ(63分)、塩谷(90+2分)
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】浅野拓磨(広島)

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【試合内容】
 試合は序盤から、スリリングな応酬が続く。清水は4分、右サイドを突破した大前のクロスからP・ウタカにチャンスが訪れるも、相手DFのブロックに遭う。逆に10分には広島が決定機を迎えるも、柴﨑が仕留め切れない。
 
試合が動いたのは19分。広島がドウグラスとミキッチの高速カウンターで先制点を奪うと、その5分後にはセットプレーから追加点。清水に押し込まれながら、効果的なカウンターで得点を重ね、2点リードで前半を折り返す。
 
 後半は、残留へ負けられない清水が2トップを中心に攻撃に枚数をかけ、村田の投入でさらに攻撃のギア上げると、64分に鄭がFKを頭で合わせて1点を返す。スタジアムは反撃ムードに包まれたが、広島は途中出場の浅野が5分間で2ゴールを突き刺し、終了間際には柏が加点。試合巧者ぶりを見せ付けながら5得点を奪い、第2ステージ首位の座を守った。

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【J1 PHOTOハイライト】2ndステージ・12節
 
【チーム採点・寸評】
清水 4.5
田坂体制移行後7試合勝利なし(3分4敗)。2トップを中心にボール支配率、チャンスの数では広島を上回ったが、ミスで自ら勝利を手放してしまう。パフォーマンスに“高低差”があり過ぎる。
 
広島 6.5
リーグ戦通算5勝2分15敗(勝率22.7%)と相性の悪いアイスタで5得点の大勝。前半はシュート3本で2得点、後半も押し込まれる時間帯が続くなかで追加点を奪い流れを呼び戻すなど、試合巧者ぶりが光った。
 
 
【清水|採点・寸評】
GK
21 杉山力裕 5
飛び出しで後手を踏み、正面のシュートをかき出し切れずに失点するなど今季2度目の5失点。最終ラインの脆さを考えれば、同情の余地はあるが……。
 
DF
3 平岡康裕 3.5
浅野のターンについて行けずに3失点目に関与。CBの間を簡単にパスを通される場面も多く、反撃ムードに水を差した。懲罰的に交代を命じられたのも致し方ないだろう。
 
16 六平光成 4.5
57分、ペナルティエリアに侵入してのランニングシュートを外したのが運の尽き。その後自らのフィードミスから失点し、天を仰いだ。本職でのSB起用も限界か。
 
26 鎌田翔雅 4.5
なんでもないシーンで相手にパスをしてしまうなど、ボーンヘッドを連発。サイドにはスペースがあっただけに、有効活用できればよかったが……。
 
45 角田 誠 4
最後尾に残り、佐藤を徹底マーク。その点に関してはタスクをこなしたが、ポストプレーへの対応の甘さや周囲との連係ミスを突かれて大量失点を喫した。
 
MF
7 本田拓也 5
最終ラインまで下りて、懸命にビルドアップと配球を行なうも広島の堅い守備に撥ね返される。リスクを冒して前に行く後半の姿勢をもっと早く出しても良かったか。
 
10 大前元紀 5
中央に絞って仕掛けても、すぐに囲まれてボールロスト。P・ウタカが前線に張る影響でスペースがなく、窮屈なプレーを強いられた。守備でスタミナを浪費したのも痛かった。
 
19 ミッチェル・デューク 4.5
22分、ペナルティエリア内で倒されるもシミュレーション判定。セットプレーではボールウォッチャーとなり失点を許すなど、良いところなく32分でピッチを去った。
 
22 枝村匠馬 4
試合序盤こそアグレッシブさが見られたものの、1失点目につながるミキッチへの対応はあまりに軽すぎる。その後の悪い流れを生んでしまった意味でも、責任は大きい。
 
FW
9 鄭 大世 5.5
攻撃ではポストプレー、守備ではプレスバックからのボール奪取と孤軍奮闘。P・ウタカにポジショニング指示やプレスを促すなどリーダーとしても振る舞ったが、意地の1点を返すのが精一杯だった。
 
18 ピーター・ウタカ 5.5
判定にフラストレーションを溜め、動きも鈍る悪循環だった前半から一転、後半は当たりの強さを活かして前線の基準点に。広島の3バックに戦車のように襲い掛かり、反撃ムードを作った。
 
交代出場
MF
17 河井陽介 5.5
M・デュークに代わり左サイドハーフへ。ファーストプレーで球際に飛び込むなど気迫と覚悟が見られ、後半は河井を経由した攻撃が増加したものの、チームを救うことはできなかった。
 
FW
11 村田和哉 6.5
スピードと推進力で右サイドを活性化。対峙した柏を置き去りにし、“イケイケ”のムードを作り出すなど、チームで唯一の光明だった。
 
DF
13 犬飼智也 -
守備の崩壊を防ぐべくピッチへ。空中戦とくさびを上手く撥ね返していたが、スライディングでのクリアが甘くなって5失点目を招いてしまった。
 
監督
田坂和昭 4
M・デュークを早々に諦め、ミスを犯した平岡を交代させるなど非情な采配も実らず。内容も結果も伴わない状況では指揮官としての手腕を問わざるを得ない。

意地の1点を返した鄭(9)は孤軍奮闘したが、勝利は程遠く……。「僕らは勝つ以外にない」と改めて覚悟を示した。 写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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