精神的にも大きく成長。複数のJクラブが争奪戦を繰り広げる。
10月2日にラオスで開催されるU-19アジア選手権予選で、U-18日本代表はラオス、フィリピン、オーストラリアとグループJに入った。来年にバーレーンで開催される本選への出場権、さらにその先のU-20ワールドカップ出場権を懸けて、いよいよ戦いの火蓋が切って落とされる。
そして今回、5大会ぶりに世界への扉を開こうとするU-18日本代表のエースストライカーとして君臨するのが小川航基だ。
所属する桐光学園高でもエースであり、キャプテンでもある彼は、強烈な責任感を持って、この大会に挑もうとしている。
「苦しい時に結果を出せるのがストライカーだと思う。自分のゴールでチームを勝たせるだけでなく、プレーで周りを鼓舞できるようにならないといけない」
点を取るのは当たり前。今やFWに当たり前のように求められる前線からの守備も、ただプレスに行くのではなく、気迫溢れるタックルや全力で食らいつく姿勢で、まさに『背中で語る』ストライカーの姿を見せている。
直前の静岡合宿でも、磐田戦で1ゴール、静岡産業大戦では後半からの出場ながら、ハットトリックを達成。本番を前にまさにエースストライカーたる活躍を見せている。
「まだまだ自分は甘さがあると思っています。満足したらそれで終わりだし、満足するような結果すらまだ得られていません」
桐光学園高ではチーム最多のゴールを挙げているが、チームの結果とリンクしていない。昨年は選手権予選準々決勝で代表校の日大藤沢を相手に1ゴールを挙げるも、1-2の敗戦。今年のインターハイでは、初戦の久御山戦で圧巻の2ゴールを挙げるも、同点に追いつかれ、PK戦の末に敗退。この試合の後、ショックが大きかったのか、憮然とした表情を見せ、感情を露わにした。
「未熟さが出た。自分が3点目を取れなかったせいで負けたのに、すごくイライラしてしまった。気迫を出すのは良いけど、チームにとってマイナスなことをするのは甘さがある証拠。もっと精神的に成長しないといけない」
苦い経験を糧に、小川は精神的に一段と逞しくなった。インターハイ後はプリンスリーグ関東において、5試合で5ゴール。インターハイ前は10試合で5ゴールだっただけに、2倍のペースでゴールを挙げ、チームを3位まで押し上げた。
リーダーであり、エースである自覚と覚悟、そして向上心を持って前に進み続けている。だが、小川は今もこう思っているだろう。「まだまだ甘い」と。
チームとしての結果が出てこそ、自らの価値が認められる。それを理解しているからこそ、勝利への意欲は途切れることがない。その考え方はもうすでにプロ選手の領域だ。
小川の獲得を目指すJクラブは多い。争奪戦が繰り広げられている最中だが、今はその喧噪からいったん離れ、ラオスでの戦いに全力を尽くす。まずはU-19アジア選手権出場というノルマを達成すべく、日本の得点源を担うエースは今、集中力を高めている。
取材・文:安藤隆人
そして今回、5大会ぶりに世界への扉を開こうとするU-18日本代表のエースストライカーとして君臨するのが小川航基だ。
所属する桐光学園高でもエースであり、キャプテンでもある彼は、強烈な責任感を持って、この大会に挑もうとしている。
「苦しい時に結果を出せるのがストライカーだと思う。自分のゴールでチームを勝たせるだけでなく、プレーで周りを鼓舞できるようにならないといけない」
点を取るのは当たり前。今やFWに当たり前のように求められる前線からの守備も、ただプレスに行くのではなく、気迫溢れるタックルや全力で食らいつく姿勢で、まさに『背中で語る』ストライカーの姿を見せている。
直前の静岡合宿でも、磐田戦で1ゴール、静岡産業大戦では後半からの出場ながら、ハットトリックを達成。本番を前にまさにエースストライカーたる活躍を見せている。
「まだまだ自分は甘さがあると思っています。満足したらそれで終わりだし、満足するような結果すらまだ得られていません」
桐光学園高ではチーム最多のゴールを挙げているが、チームの結果とリンクしていない。昨年は選手権予選準々決勝で代表校の日大藤沢を相手に1ゴールを挙げるも、1-2の敗戦。今年のインターハイでは、初戦の久御山戦で圧巻の2ゴールを挙げるも、同点に追いつかれ、PK戦の末に敗退。この試合の後、ショックが大きかったのか、憮然とした表情を見せ、感情を露わにした。
「未熟さが出た。自分が3点目を取れなかったせいで負けたのに、すごくイライラしてしまった。気迫を出すのは良いけど、チームにとってマイナスなことをするのは甘さがある証拠。もっと精神的に成長しないといけない」
苦い経験を糧に、小川は精神的に一段と逞しくなった。インターハイ後はプリンスリーグ関東において、5試合で5ゴール。インターハイ前は10試合で5ゴールだっただけに、2倍のペースでゴールを挙げ、チームを3位まで押し上げた。
リーダーであり、エースである自覚と覚悟、そして向上心を持って前に進み続けている。だが、小川は今もこう思っているだろう。「まだまだ甘い」と。
チームとしての結果が出てこそ、自らの価値が認められる。それを理解しているからこそ、勝利への意欲は途切れることがない。その考え方はもうすでにプロ選手の領域だ。
小川の獲得を目指すJクラブは多い。争奪戦が繰り広げられている最中だが、今はその喧噪からいったん離れ、ラオスでの戦いに全力を尽くす。まずはU-19アジア選手権出場というノルマを達成すべく、日本の得点源を担うエースは今、集中力を高めている。
取材・文:安藤隆人