【セルジオ越後の天国と地獄】パトリックの帰化は大歓迎! 協会とJリーグが『帰化サポートプログラム』を立ち上げたら、僕は全力でバックアップするよ
カテゴリ:連載・コラム
2016年01月15日
「僕としては、パトリックに限らず、帰化選手が増えるのは大賛成」
ガンバ大阪のブラジル人FW、パトリックが日本への帰化を希望するというニュースが話題になっているね。日本国籍を取得し、日本代表としてロシア・ワールドカップに出場というシナリオかな。僕としては、この件をすごく好意的に受け止めているよ。
帰化は過去に何度もあったし、決して珍しい話ではない。日本が初出場した98年フランス・ワールドカップでは呂比須 ワグナー、02年日韓大会と06年ドイツ大会では三都主アレサンドロ、10年南アフリカ大会では田中マルクス闘莉王。もっと遡れば、ネルソン吉村、ジョージ与那城、ラモス瑠偉らがいるよね。
唯一、14年のブラジル大会では帰化選手が出場しなかったけど、それまでのワールドカップでは帰化選手が必ず日本代表にいた。そう考えると、ロシア大会に帰化選手がいても不思議はないよ。
僕としては、パトリックに限らず、帰化選手が増えるのは大賛成だね。この前のラグビー・ワールドカップを見ても分かるように、外国出身選手が日本の躍進に貢献していた。ラグビーは代表資格に国籍という条件がないから、サッカーとは条件が大きく異なるけど、それでも「日本サッカーの強化」という意味では参考になる話だよ。
例えば、日本サッカー協会とJリーグがタッグを組んで、『帰化サポートプログラム』というのを立ち上げたりしたら面白いよね。様々な面でグローバル化が進むなか、日本サッカーも改革に乗り出さないと、世界の潮流から取り残されちゃうよ。
サッカー協会やJリーグがそうしたプログラムに取り組んで、帰化選手のサポートに本腰を入れるならば、僕は全力でバックアップしたいと思っている。
今は日本代表を「国内組」と「海外組」とカテゴライズしているけど、そこに「帰化組」が加わる日が来るかもしれない。逆に日本人が他国に帰化して、他国代表として出場するようになれば、『日本人』というブランドがサッカー界で確固たる地位を築いた証拠になると思う。