「(一度断られても)ずっと追いかけていた」(鈴木常務)。
鹿島は2月12日、クラブの公式フェイスブックで、金崎夢生をポルティモネンセ(ポルトガル2部)から完全移籍で獲得することでクラブ間、本人と基本合意に達したことを明らかにした。金崎の帰国を待ち、メディカルチェックをした後、正式サインをする見通しだ。
獲得オファーを出してから、約4か月。一転、二転、三転する状況のなかで、鹿島が執念で合意に達したと言える。
金崎の保有権を持つポルティモネンセに対し、完全移籍の獲得オファーを出したのは、ナビスコカップ決勝前の昨年10月中旬だった。金崎からは「ありがとうございます」と前向きな返答を得て、交渉はスムーズに進んでいた。
期限付き移籍で獲得した昨年2月の時点で、完全移籍で買い取る際の金額を設定し、その金額を払えば獲得できる優先交渉権を得ていた鹿島は、迷わずその権利を行使したというわけだ。昨年12月上旬には、クラブ間交渉で大筋合意。その直後、金崎から「よろしくお願いします」と完全移籍が事実上、内定する返事を得た。
事態が急転したのは、その翌日のことだった。金崎から「やっぱり海外でプレーすることをあきらめられない」と電話を受け、契約は白紙に戻った。1月10日の期限付き移籍契約満了に伴い、ポルティモネンセへの復帰も発表された。
鹿島のフロントからは「契約成立は難しくなった」との声が漏れたが、「今年、タイトルを目指すうえで、昨年の戦力を落としてはいけない」(鹿島関係者)と、欧州の移籍市場が閉まる1月末まで静観する方針を決めた。同時に、事態の変化に備え、金崎との代理人とコンタクトはとり続けた。
その間、金崎はゼニト(ロシア1部)の練習に参加。中国スーパーリーグの有力クラブから破格のオファーが届いても断りを入れ、1か月の間、目標の欧州クラブからのオファーを待った。ただ、獲得の打診を受けても、オファーに発展することはなく、静かに移籍市場の閉幕の時を迎えた。
26歳という年齢もあり、金崎はこのままレベルの高くないポルトガル2部でプレーする選択肢はなかったという。その情報を代理人から得ていた鹿島は、すぐに再オファーに動く。Jの他クラブも獲得に動くなかで機先を制した。金崎の「Jでプレーするなら鹿島以外に考えられない」との考えもあり、最初のオファーから4か月、ようやく合意にこぎ着けたのだった。
鹿島で強化責任者を務める鈴木満常務取締役強化部長は「昨年の終盤の戦いには手応えを感じていた。だから(一度断られても)ずっと追いかけていた。まとめられて良かった」と振り返る。
これまで、一度振られた相手に再アタックするケースはほとんどなかった鹿島の「執念」――それは、そのまま2009年以来、6シーズン遠ざかっているリーグタイトルへの思いに置き換えられるだろう。
獲得オファーを出してから、約4か月。一転、二転、三転する状況のなかで、鹿島が執念で合意に達したと言える。
金崎の保有権を持つポルティモネンセに対し、完全移籍の獲得オファーを出したのは、ナビスコカップ決勝前の昨年10月中旬だった。金崎からは「ありがとうございます」と前向きな返答を得て、交渉はスムーズに進んでいた。
期限付き移籍で獲得した昨年2月の時点で、完全移籍で買い取る際の金額を設定し、その金額を払えば獲得できる優先交渉権を得ていた鹿島は、迷わずその権利を行使したというわけだ。昨年12月上旬には、クラブ間交渉で大筋合意。その直後、金崎から「よろしくお願いします」と完全移籍が事実上、内定する返事を得た。
事態が急転したのは、その翌日のことだった。金崎から「やっぱり海外でプレーすることをあきらめられない」と電話を受け、契約は白紙に戻った。1月10日の期限付き移籍契約満了に伴い、ポルティモネンセへの復帰も発表された。
鹿島のフロントからは「契約成立は難しくなった」との声が漏れたが、「今年、タイトルを目指すうえで、昨年の戦力を落としてはいけない」(鹿島関係者)と、欧州の移籍市場が閉まる1月末まで静観する方針を決めた。同時に、事態の変化に備え、金崎との代理人とコンタクトはとり続けた。
その間、金崎はゼニト(ロシア1部)の練習に参加。中国スーパーリーグの有力クラブから破格のオファーが届いても断りを入れ、1か月の間、目標の欧州クラブからのオファーを待った。ただ、獲得の打診を受けても、オファーに発展することはなく、静かに移籍市場の閉幕の時を迎えた。
26歳という年齢もあり、金崎はこのままレベルの高くないポルトガル2部でプレーする選択肢はなかったという。その情報を代理人から得ていた鹿島は、すぐに再オファーに動く。Jの他クラブも獲得に動くなかで機先を制した。金崎の「Jでプレーするなら鹿島以外に考えられない」との考えもあり、最初のオファーから4か月、ようやく合意にこぎ着けたのだった。
鹿島で強化責任者を務める鈴木満常務取締役強化部長は「昨年の終盤の戦いには手応えを感じていた。だから(一度断られても)ずっと追いかけていた。まとめられて良かった」と振り返る。
これまで、一度振られた相手に再アタックするケースはほとんどなかった鹿島の「執念」――それは、そのまま2009年以来、6シーズン遠ざかっているリーグタイトルへの思いに置き換えられるだろう。