ヴォルフスブルク戦ではパスワークで何度も崩しを見せたが…
清武の復帰は、ハノーファーにとって確実にプラスになっている。
前節シュツットガルト戦でセットプレーから2得点を演出した清武は、0-4で敗れたブンデスリーガ第24節のヴォルフスブルク戦でも、チームで最も多くプレーに関与し、スルーパスから2つのチャンスを演出した。
清武が入ったことによって、ハノーファーのボールポゼッションは大幅に改善された。
この試合では、守備時には4-4-2の2トップの一角のようなポジションに入ったが、攻撃時には最前線からボランチの位置まで、フリーマンのようなかたちで自由に動き回り、ボールを次々と引き出していった。
立ち上がりから20分まで、ハノーファーはとても最下位に沈むチームとは思えないテンポの良いパス回しで、相手の守備を崩してみせた。特に右サイドでは、清武、山口、酒井宏が息の合ったパス交換を何度も見せ、DF陣を攻略している。
清武が絶えず顔を出すことによって、ハノーファーの選手にはパスコースが少なくとも1つは確保される。
酒井も「キヨ君が顔を出すことで(パスの)選択肢が増えますし、(ボールを)失わないのでね。だからその分、自分たちが動いてパスコースを作るっていう、役割はすごいクリアになりました」とその効果を語っている。
相手も警戒している清武にボールが入れば、一気にプレッシャーも掛かるが、その分、周囲の選手はフリーになることができる。清武もボールを奪われることなく、展開あるいはボールを捌いてくれるため、ハノーファーのパスはテンポ良く回った。
ただ、それも結局、ゴールには結びつかなかった。序盤はパス回しで右サイドを何度も攻略したハノーファーだったが、クロスから決定的なシュートに繋がることはなかった。
この問題については、清武も「よくありがちですけど、あれで満足してしまう選手もいます。結局、最終的にゴールに繋がらないと試合には勝てないわけだから、シュートまで良いかたちで行けたとして、それで良いのかという話になっていきますけどね」と危機感を募らせている。
ハノーファーが低迷する大きな理由の1つが、得点力不足だ。チーム得点はリーグで下から2番目で、最近9試合では3ゴールしか奪えていない。
ハノーファーが迎えた2つの決定機は、いずれも清武のスルーパスから生まれたものだったが、モノにすることはできなかった。決して多くのチャンスは作れないというチーム現状のなかで、これを確実に活かさなければ、勝点を積み上げることはできない。
「ああいうチャンスは滅多にないから、それをモノにしないと勝てないし、何回チャンスを作ってもシュートが入らなかったら意味がないので。そこはまた明日、話してやっていければいいかなと思います」
そう語る清武は、チームの問題をどのように解決していくのだろうか。
現地取材・文:山口 裕平
前節シュツットガルト戦でセットプレーから2得点を演出した清武は、0-4で敗れたブンデスリーガ第24節のヴォルフスブルク戦でも、チームで最も多くプレーに関与し、スルーパスから2つのチャンスを演出した。
清武が入ったことによって、ハノーファーのボールポゼッションは大幅に改善された。
この試合では、守備時には4-4-2の2トップの一角のようなポジションに入ったが、攻撃時には最前線からボランチの位置まで、フリーマンのようなかたちで自由に動き回り、ボールを次々と引き出していった。
立ち上がりから20分まで、ハノーファーはとても最下位に沈むチームとは思えないテンポの良いパス回しで、相手の守備を崩してみせた。特に右サイドでは、清武、山口、酒井宏が息の合ったパス交換を何度も見せ、DF陣を攻略している。
清武が絶えず顔を出すことによって、ハノーファーの選手にはパスコースが少なくとも1つは確保される。
酒井も「キヨ君が顔を出すことで(パスの)選択肢が増えますし、(ボールを)失わないのでね。だからその分、自分たちが動いてパスコースを作るっていう、役割はすごいクリアになりました」とその効果を語っている。
相手も警戒している清武にボールが入れば、一気にプレッシャーも掛かるが、その分、周囲の選手はフリーになることができる。清武もボールを奪われることなく、展開あるいはボールを捌いてくれるため、ハノーファーのパスはテンポ良く回った。
ただ、それも結局、ゴールには結びつかなかった。序盤はパス回しで右サイドを何度も攻略したハノーファーだったが、クロスから決定的なシュートに繋がることはなかった。
この問題については、清武も「よくありがちですけど、あれで満足してしまう選手もいます。結局、最終的にゴールに繋がらないと試合には勝てないわけだから、シュートまで良いかたちで行けたとして、それで良いのかという話になっていきますけどね」と危機感を募らせている。
ハノーファーが低迷する大きな理由の1つが、得点力不足だ。チーム得点はリーグで下から2番目で、最近9試合では3ゴールしか奪えていない。
ハノーファーが迎えた2つの決定機は、いずれも清武のスルーパスから生まれたものだったが、モノにすることはできなかった。決して多くのチャンスは作れないというチーム現状のなかで、これを確実に活かさなければ、勝点を積み上げることはできない。
「ああいうチャンスは滅多にないから、それをモノにしないと勝てないし、何回チャンスを作ってもシュートが入らなかったら意味がないので。そこはまた明日、話してやっていければいいかなと思います」
そう語る清武は、チームの問題をどのように解決していくのだろうか。
現地取材・文:山口 裕平