絶対王制を築いたOLとその新たな拠点となった豪華な“宝石”。
連載も大詰めにさしかかってきた今回は、ローヌ川とソーヌ川に抱かれたフランス第3の都市、リヨン(人口約50万)を訪ねましょう。
「光の都」、「歴史の都」、「美食の都」として世界に名を馳せるこの街は、ボルドー同様、かなりの部分がユネスコ世界遺産に指定されています。
また、5月7日に通算13回目となるチャンピオンズ・リーグ(CL)出場を決めた、オリンピック・リヨン――フランス語では「Olympique lyonnais(オランピック・リヨネ)」――(OL)のホームタウンでもあります。
――◇――◇――
まずは、そのOLとスタジアムをご紹介しましょう。
フランス・フットボール界の大重鎮ジャン=ミシェル・オラス会長が率いるOLは、2000年代に“絶対王制”ともいうべき黄金期を築きました。なにしろ、02年から08年まで7シーズン連続でフランス王者に君臨! これは、フランス最高記録です。
FKの“巨匠”ジュニーニョ・ペルナンブカーノをはじめ、カリム・ベンゼマ、エリック・アビダル、マイケル・エッシェン、クリス、シドニー・ゴブ、グレゴリー・クペといった名手を揃えたこのクラブに、国内では当時、どのクラブも太刀打ちできませんでした。
いえ、国内だけではありません。この時代のOLは、欧州の舞台でも躍動。12年連続でCL出場を果たし、09-10シーズンには準決勝まで到達したのです。
これは男子チームの話ですが、女子に至ってはもっと凄い! 8年連続、計13回もフランス王者に君臨、さらには2年連続でCL優勝を果たしたのですから。
こうした栄華を支えてきたのが、超ハイクオリティーの育成センターです。
現在、レアル・マドリーで活躍するベンゼマをはじめ、バルセロナ行きが噂されているアテム・ベン・アルファ(現ニース)、昨シーズンのフランス得点王、アレクサンドル・ラカゼットといった有能なタレントを続々と輩出。現チームも、優秀な生え抜きで構成されています。
その育成力は非常に高く、14年には「欧州5大国で活躍する選手を多く輩出したクラブ」という指標で、あのバルセロナに次ぐ2位に輝きました。
そんなOLは今年、また“快挙”を成し遂げました。歴史を刻んだ旧スタジアムの「ジェルラン」に別れを告げ、ついに“自前の”大スタジアム(5万8千人収容)を建設したのです。
しかも、トレーニング場やメディカルセンター、さらにはホテル、レストラン、プール、博物館、レジャーランドまで備えた豪華施設! それらの全収益が100パーセント、クラブに入るという点で、“フランス初”のスタジアムです。
この煌びやかな施設全体の名は、「パルク・オランピック・リヨネ(パルクOL)」。スタジアムの名はこれからつけられますが、美しさでマルセイユと競う、フランス屈指の“宝石”です。
1月9日に行なわれたこけら落としゲーム(リーグアンのトロワ戦)では、前述のラカゼットが新スタジアム開幕記念初ゴールを決めています。会長の夢が、ついに叶った瞬間でもありました。
ここでもEURO2016の試合が開催されますが、スタジアムが豪華なら、カードも豪華!ベルギーとイタリアが激突する他、準決勝の1試合もここで行なわれます。
ちなみに少し先の話ではありますが、19年女子ワールドカップのファイナルの舞台も、ここに決まっています。
「光の都」、「歴史の都」、「美食の都」として世界に名を馳せるこの街は、ボルドー同様、かなりの部分がユネスコ世界遺産に指定されています。
また、5月7日に通算13回目となるチャンピオンズ・リーグ(CL)出場を決めた、オリンピック・リヨン――フランス語では「Olympique lyonnais(オランピック・リヨネ)」――(OL)のホームタウンでもあります。
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まずは、そのOLとスタジアムをご紹介しましょう。
フランス・フットボール界の大重鎮ジャン=ミシェル・オラス会長が率いるOLは、2000年代に“絶対王制”ともいうべき黄金期を築きました。なにしろ、02年から08年まで7シーズン連続でフランス王者に君臨! これは、フランス最高記録です。
FKの“巨匠”ジュニーニョ・ペルナンブカーノをはじめ、カリム・ベンゼマ、エリック・アビダル、マイケル・エッシェン、クリス、シドニー・ゴブ、グレゴリー・クペといった名手を揃えたこのクラブに、国内では当時、どのクラブも太刀打ちできませんでした。
いえ、国内だけではありません。この時代のOLは、欧州の舞台でも躍動。12年連続でCL出場を果たし、09-10シーズンには準決勝まで到達したのです。
これは男子チームの話ですが、女子に至ってはもっと凄い! 8年連続、計13回もフランス王者に君臨、さらには2年連続でCL優勝を果たしたのですから。
こうした栄華を支えてきたのが、超ハイクオリティーの育成センターです。
現在、レアル・マドリーで活躍するベンゼマをはじめ、バルセロナ行きが噂されているアテム・ベン・アルファ(現ニース)、昨シーズンのフランス得点王、アレクサンドル・ラカゼットといった有能なタレントを続々と輩出。現チームも、優秀な生え抜きで構成されています。
その育成力は非常に高く、14年には「欧州5大国で活躍する選手を多く輩出したクラブ」という指標で、あのバルセロナに次ぐ2位に輝きました。
そんなOLは今年、また“快挙”を成し遂げました。歴史を刻んだ旧スタジアムの「ジェルラン」に別れを告げ、ついに“自前の”大スタジアム(5万8千人収容)を建設したのです。
しかも、トレーニング場やメディカルセンター、さらにはホテル、レストラン、プール、博物館、レジャーランドまで備えた豪華施設! それらの全収益が100パーセント、クラブに入るという点で、“フランス初”のスタジアムです。
この煌びやかな施設全体の名は、「パルク・オランピック・リヨネ(パルクOL)」。スタジアムの名はこれからつけられますが、美しさでマルセイユと競う、フランス屈指の“宝石”です。
1月9日に行なわれたこけら落としゲーム(リーグアンのトロワ戦)では、前述のラカゼットが新スタジアム開幕記念初ゴールを決めています。会長の夢が、ついに叶った瞬間でもありました。
ここでもEURO2016の試合が開催されますが、スタジアムが豪華なら、カードも豪華!ベルギーとイタリアが激突する他、準決勝の1試合もここで行なわれます。
ちなみに少し先の話ではありますが、19年女子ワールドカップのファイナルの舞台も、ここに決まっています。
【パルク・オランピック・リヨネでの開催試合】
6月13日:ベルギー vs イタリア
6月16日:ウクライナ vs 北アイルランド
6月19日:ルーマニア vs アルバニア
6月22日:ハンガリー vs ポルトガル
6月26日:グループA1位 vs グループC・D・E3位
7月6日:準決勝
6月13日:ベルギー vs イタリア
6月16日:ウクライナ vs 北アイルランド
6月19日:ルーマニア vs アルバニア
6月22日:ハンガリー vs ポルトガル
6月26日:グループA1位 vs グループC・D・E3位
7月6日:準決勝