「日本代表にも、こういう選手はいない」と塩谷。
「生きるか、死ぬか。普通の生活ができるかどうか」
森崎和幸がJ1通算400試合出場を達成した。その祝福の言葉として、森保一監督が選んだそれは、決して大袈裟ではない。
慢性疲労症候群。大雑把に言えば、身体及び思考力双方に激しい疲労から回復できなくなる症状で、世界中で今も多くの人々が苦しんでいる難病だ。森崎和は過去4度にわたって発症。2006・09・10年には長期離脱を余儀なくされた。
症状が重い時には身体を起こすこともできない。まったく眠れず、立ちくらみも起きる。目まい。文字や音声が意味をなして頭の中に入ってこない。動悸も激しい。血液検査などの通常の診察では特段の異常も発見できず、症状への理解がなかなか進まない。
ずっと寝たきりになったままの人も、社会復帰できない人もいるこの症状を克服し、彼はサッカー選手として復帰できた。それだけではなく、4年で3度の優勝に貢献できたことは、まさに奇跡だ。彼自身の努力、家族や周囲の理解や支え。もちろん、それはある。
ただ、彼がここまで回復できたことは、やはり幸運もあった。そしてそれは、サンフレッチェ広島というクラブにとっても、同様だったと言っていい。
「どうして、カズがベストイレブンじゃないんですか」
2012年、Jリーグアウォーズの結果を受けて、森保一監督は激怒したことがある。その年にベストイレブンを受賞した髙萩洋次郎も「自分ではなくカズさんが選ばれると思っていた」。
それは2012年だけのことではなく、翌年も、そして昨年も、チームへの貢献では抜きん出ていたにもかかわらず、彼はベストイレブンに選出されていない。その度に、広島の内部から異論が出る。逆に言えば、それほど森崎和幸は偉大な選手だということだ。
「カズさんの本当の素晴らしさは、一緒にプレーしてみて初めて分かる。よほどサッカーを知っている人でなければ、分からない。でもそれが、凄いところだと思うんです。日本代表にも、こういう選手はいない」と塩谷司は語る。
森崎和幸がJ1通算400試合出場を達成した。その祝福の言葉として、森保一監督が選んだそれは、決して大袈裟ではない。
慢性疲労症候群。大雑把に言えば、身体及び思考力双方に激しい疲労から回復できなくなる症状で、世界中で今も多くの人々が苦しんでいる難病だ。森崎和は過去4度にわたって発症。2006・09・10年には長期離脱を余儀なくされた。
症状が重い時には身体を起こすこともできない。まったく眠れず、立ちくらみも起きる。目まい。文字や音声が意味をなして頭の中に入ってこない。動悸も激しい。血液検査などの通常の診察では特段の異常も発見できず、症状への理解がなかなか進まない。
ずっと寝たきりになったままの人も、社会復帰できない人もいるこの症状を克服し、彼はサッカー選手として復帰できた。それだけではなく、4年で3度の優勝に貢献できたことは、まさに奇跡だ。彼自身の努力、家族や周囲の理解や支え。もちろん、それはある。
ただ、彼がここまで回復できたことは、やはり幸運もあった。そしてそれは、サンフレッチェ広島というクラブにとっても、同様だったと言っていい。
「どうして、カズがベストイレブンじゃないんですか」
2012年、Jリーグアウォーズの結果を受けて、森保一監督は激怒したことがある。その年にベストイレブンを受賞した髙萩洋次郎も「自分ではなくカズさんが選ばれると思っていた」。
それは2012年だけのことではなく、翌年も、そして昨年も、チームへの貢献では抜きん出ていたにもかかわらず、彼はベストイレブンに選出されていない。その度に、広島の内部から異論が出る。逆に言えば、それほど森崎和幸は偉大な選手だということだ。
「カズさんの本当の素晴らしさは、一緒にプレーしてみて初めて分かる。よほどサッカーを知っている人でなければ、分からない。でもそれが、凄いところだと思うんです。日本代表にも、こういう選手はいない」と塩谷司は語る。