7割方スタンドを埋めたサポーターの存在も、重圧に変わった。
FIFAランキング2位、優勝候補の一角にも挙げられるベルギーが、初出場のウェールズに屈した。
先制しながら、1-3の逆転負け。ウェールズは代表チーム史上最高のゲームをやってのけたが、ベルギーとしては自滅に近い。
ベルギーはアフリカ勢に似ていて、勢いに乗ると手がつけられない強さを見せるが、受けに回ると脆い。そのネガティブな一面が出た。
31分のCKからの同点弾は、ウェールズに完全にマークを外され、フリーのA・ウィリアムズに決められた。
55分の2点目は、エリア内でボールを受けたロブソン=カヌーに一度のフェイクでマークを完全に外された。
86分の3点目は、アルデルワイレルドがヴォークスの動きについていけず、目の前でヘディングを許した。
これだけ敵をフリーにしたら、3失点も致し方ない。
序盤は押し込んだものの、追いつかれてからは攻撃もリズムを失った。
痛かったのは、監督がチームを助けるどころか、足を引っ張ってしまったことだ。
後半早々、ヴィルモッツ監督は右サイドのドリブラー、カラスコを下げ、中盤の底にフェライニを投入する。これで攻撃陣のバランスが崩れた。
左サイドのアザールが闇雲にドリブルを仕掛けるようになり、中盤のポジションが混乱。デ・ブルイネは仕事場を探して、右へ左へとさまよっていた。
一度崩したバランスは元には戻らず、ベルギーは力攻めを繰り返してはウェールズに押し返される羽目に。時間の経過とともに焦りが募り、ミスがミスを呼ぶ悪循環に陥った。
ちなみに、この一戦が行なわれたリールはベルギー国境に程近く、スタンドは7割方ベルギーサポーターで埋め尽くされた。
試合前は、これがベルギー有利に働くと思われたが、逆効果だった。勝利を信じるサポーターの大声援が、チームの重圧となったからだ。
逆境のなかで、あっさりと崩れたベルギー。タレント軍団はひとつのチームになることなく、EUROから姿を消した。
現地取材・文:熊崎 敬
先制しながら、1-3の逆転負け。ウェールズは代表チーム史上最高のゲームをやってのけたが、ベルギーとしては自滅に近い。
ベルギーはアフリカ勢に似ていて、勢いに乗ると手がつけられない強さを見せるが、受けに回ると脆い。そのネガティブな一面が出た。
31分のCKからの同点弾は、ウェールズに完全にマークを外され、フリーのA・ウィリアムズに決められた。
55分の2点目は、エリア内でボールを受けたロブソン=カヌーに一度のフェイクでマークを完全に外された。
86分の3点目は、アルデルワイレルドがヴォークスの動きについていけず、目の前でヘディングを許した。
これだけ敵をフリーにしたら、3失点も致し方ない。
序盤は押し込んだものの、追いつかれてからは攻撃もリズムを失った。
痛かったのは、監督がチームを助けるどころか、足を引っ張ってしまったことだ。
後半早々、ヴィルモッツ監督は右サイドのドリブラー、カラスコを下げ、中盤の底にフェライニを投入する。これで攻撃陣のバランスが崩れた。
左サイドのアザールが闇雲にドリブルを仕掛けるようになり、中盤のポジションが混乱。デ・ブルイネは仕事場を探して、右へ左へとさまよっていた。
一度崩したバランスは元には戻らず、ベルギーは力攻めを繰り返してはウェールズに押し返される羽目に。時間の経過とともに焦りが募り、ミスがミスを呼ぶ悪循環に陥った。
ちなみに、この一戦が行なわれたリールはベルギー国境に程近く、スタンドは7割方ベルギーサポーターで埋め尽くされた。
試合前は、これがベルギー有利に働くと思われたが、逆効果だった。勝利を信じるサポーターの大声援が、チームの重圧となったからだ。
逆境のなかで、あっさりと崩れたベルギー。タレント軍団はひとつのチームになることなく、EUROから姿を消した。
現地取材・文:熊崎 敬