日本代表の2人は世界でいかなるパフォーマンスを見せるのか。
10月22~23日、埼玉スタジアムのサブグラウンドで『NIKE MOST WANTED』のジャパンファイナルが開催された。
同イベントは隠れた若き才能を探す世界規模のスカウトプロジェクトで、2009年にスタート。国内予選(日本では今回のジャパンファイナル)、世界最終予選に当たるグローバルファイナル、そしてイングランドに本拠を置くプロ養成所『NIKE ACADEMY』への入寮、さらにプロクラブとの契約と道が続いている一大セレクションで、世界中で熱戦が繰り広げられている。
今回のジャパンファイナルには関東圏の高校、大学、クラブチームなどから60名が参加。今年11月下旬にイングランドで開催される世界最終予選グローバルファイナル(会場は『NIKE ACADEMY』が拠点を置くFA所有のトレーニングセンター「セント・ジョージズ・パーク」)を目指してしのぎを削った。
来日した『NIKE ACADEMY』のエドゥワルド・オリベイラ氏やJリーグの強化担当者などスカウト陣が見守る中、22日には基礎技術チェック、3対2、シュート練習、8対8などのメニューを消化。Technic(技術)、Intelligence(インテリジェンス)、Positioning(ポジショニング)、Strength(強さ)の頭文字を取った通称「TIPS」を軸に審査され、この初日の段階で60名から26名まで絞り込まれた。
迎えた2日目の23日は、8対8のあとに2チームに分かれて11対11の試合(30分×3本)を開催。参加者たちにとっては最後のアピール機会となったゲームは、ほとんどの選手が初対面のため連携という意味では難しいセレクションならではの難しさがありながらも白熱し、それぞれが個性をアピールした。
試合終了後、スカウト陣は一旦ピッチを離れて別室で選考会議へ。約30分で決着が付き、運命の合格者発表。“日本代表”に選ばれたのは、白川恵士朗(元柏レイソルU-18/無所属)、西尾翼(東海大学)という今年で19歳になる両MFだった。
白川は柏U-18では10番を背負ったレフティーの攻撃的MFで、エドゥワルド・コーチが「非常にインテリジェンスがあり、生まれ持ったセンスの良さがある。パスやドリブルを使って独力で局面を打開する能力が高い」と絶賛。本人は「コンディションが悪かったので、選ばれてビックリしています」と語ったが、今春に入学した流通経済大学を早々に退学してプロフットボーラーへの道を模索中だっただけに、「めったにない機会なので、グローバルファイナルには次がない覚悟で臨みたい」とこの千載一遇のチャンスに闘志を燃やした。
一方の西尾は162cm・59kgと小柄だが、攻守に絶え間なく絡める万能型MF。本職はトップ下だが、今回のセレクションでは主にボランチを務め、エドゥワルド・コーチは「とにかくインテンシティーが高くて、状況判断も素晴らしい。いわゆるボックス・トゥ・ボックス型のミッドフィルダーになれる素質があると感じました」と評価した。本人は「日頃から意識している判断力を武器に、日本代表として恥じないプレーをしたい」と意気込んだ。
前回はジャパンファイナルを勝ち抜いた波田野海(聖和学園高校卒業)がグローバルファイナルに挑み、見事に『NIKE ACADEMY』への参加資格を獲得。現在は同アカデミー初の日本人選手としてエリートトレーニングを受けながら、プロ契約を目指して研鑽を積んでいる。
その波田野が所属する『NIKE ACADEMY』との試合があり、世界中から集まる猛者たちと戦う11月下旬のグローバルファイナルで、日本代表の白川と西尾はどんなパフォーマンスを見せるのか。注目したい。
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
同イベントは隠れた若き才能を探す世界規模のスカウトプロジェクトで、2009年にスタート。国内予選(日本では今回のジャパンファイナル)、世界最終予選に当たるグローバルファイナル、そしてイングランドに本拠を置くプロ養成所『NIKE ACADEMY』への入寮、さらにプロクラブとの契約と道が続いている一大セレクションで、世界中で熱戦が繰り広げられている。
今回のジャパンファイナルには関東圏の高校、大学、クラブチームなどから60名が参加。今年11月下旬にイングランドで開催される世界最終予選グローバルファイナル(会場は『NIKE ACADEMY』が拠点を置くFA所有のトレーニングセンター「セント・ジョージズ・パーク」)を目指してしのぎを削った。
来日した『NIKE ACADEMY』のエドゥワルド・オリベイラ氏やJリーグの強化担当者などスカウト陣が見守る中、22日には基礎技術チェック、3対2、シュート練習、8対8などのメニューを消化。Technic(技術)、Intelligence(インテリジェンス)、Positioning(ポジショニング)、Strength(強さ)の頭文字を取った通称「TIPS」を軸に審査され、この初日の段階で60名から26名まで絞り込まれた。
迎えた2日目の23日は、8対8のあとに2チームに分かれて11対11の試合(30分×3本)を開催。参加者たちにとっては最後のアピール機会となったゲームは、ほとんどの選手が初対面のため連携という意味では難しいセレクションならではの難しさがありながらも白熱し、それぞれが個性をアピールした。
試合終了後、スカウト陣は一旦ピッチを離れて別室で選考会議へ。約30分で決着が付き、運命の合格者発表。“日本代表”に選ばれたのは、白川恵士朗(元柏レイソルU-18/無所属)、西尾翼(東海大学)という今年で19歳になる両MFだった。
白川は柏U-18では10番を背負ったレフティーの攻撃的MFで、エドゥワルド・コーチが「非常にインテリジェンスがあり、生まれ持ったセンスの良さがある。パスやドリブルを使って独力で局面を打開する能力が高い」と絶賛。本人は「コンディションが悪かったので、選ばれてビックリしています」と語ったが、今春に入学した流通経済大学を早々に退学してプロフットボーラーへの道を模索中だっただけに、「めったにない機会なので、グローバルファイナルには次がない覚悟で臨みたい」とこの千載一遇のチャンスに闘志を燃やした。
一方の西尾は162cm・59kgと小柄だが、攻守に絶え間なく絡める万能型MF。本職はトップ下だが、今回のセレクションでは主にボランチを務め、エドゥワルド・コーチは「とにかくインテンシティーが高くて、状況判断も素晴らしい。いわゆるボックス・トゥ・ボックス型のミッドフィルダーになれる素質があると感じました」と評価した。本人は「日頃から意識している判断力を武器に、日本代表として恥じないプレーをしたい」と意気込んだ。
前回はジャパンファイナルを勝ち抜いた波田野海(聖和学園高校卒業)がグローバルファイナルに挑み、見事に『NIKE ACADEMY』への参加資格を獲得。現在は同アカデミー初の日本人選手としてエリートトレーニングを受けながら、プロ契約を目指して研鑽を積んでいる。
その波田野が所属する『NIKE ACADEMY』との試合があり、世界中から集まる猛者たちと戦う11月下旬のグローバルファイナルで、日本代表の白川と西尾はどんなパフォーマンスを見せるのか。注目したい。
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)