戦前から漂っていた、漠然としたリバプール勝利の予感。
現地時間1月14日、プレミアリーグ23節リバプール対マンチェスター・シティの一戦は4-3でホームチームが勝利した。
リバプールは壮絶な打ち合いを制し、シティのプレミアリーグ無敗記録を「22」でストップすることに成功したわけだが、戦前から彼らが連勝街道をひた走るシティを止めるかもしれない、そんな漠然とした予感はあった。
まず、第一にシティは、アンフィールドでの戦いを苦手としていた。2003年5月3日のプレミアリーグ37節で2-1と勝利して以来、約15年間に渡ってリバプールの要塞で勝点3を奪えていなかったのだ。
そして何より、シティが好調でなかったという部分が大きい。スコアレスドローに終わった昨年12月31日のクリスタル・パレス戦でプレミアリーグ連勝記録が「18」で止まり、同試合で膝の靭帯を負傷したエースストライカーのガブリエウ・ジェズスが最短で4週間の離脱することが判明していたのだ。
さらに中盤でタクトを振るうダビド・シルバも、早産の息子と妻のメンタルケアのために年末年始の間、チームを離脱するという想定外の事態も発生。快走を続けてきたシティは、ここにきてチームとして踏ん張りどころを迎えていた。
しかもリバプールは、2008年10月26日に当時約4年以上に渡って本拠地スタンフォード・ブリッジで無敗記録を維持していたチェルシーを1-0で破ったように、“無敗ストッパー”として知られ、その再現の気運は確実に高まっていたのだ。
そんな一戦で、熱血漢のユルゲン・クロップ監督は、自身のもっとも得意とする戦い方で無敗チームに挑んだ。ゲーゲンプレッシング――ハイプレスで相手のビルドアップを無効化し、ショートカウンターで得点を奪うというスタイルだ。
基本的にシティは最終ラインから丁寧にパスを繋いで攻撃を組み立てるが、そこで最終ラインと前線のリンクマンとしての役割を担うのが、ボランチのフェルナンジーニョである。クロップは、そこを徹底的に潰しにかかった。
両翼のサディオ・マネとモハメド・サラーは、サイドへ展開をさせないように相手CBとSBのパスコースを常に切り、中央にボールを集めさせる。すると、前線にボールが行き渡らない状況を打破するためにフェルナンジーニョがパスを受けに下がる。クロップが狙ったのは、まさにこの瞬間だった。
3トップの中央に位置するロベルト・フィルミーノがパスコースを切り、さらに運動量豊富なセンターハーフのエムレ・ジャンも前線へプレッシャーをかけると、これを嫌ったフェルナンジーニョは、ボールを持ってもCBへボールを下げることしかできず、シティの攻撃は停滞した。
ハードワークを厭わないリバプールの快速アタッカー陣が虎視眈々とミスを衝こうと狙っているというプレッシャーを受け、なおかつ決定的なパスを引き出すオフ・ザ・ボールの動きを得意とするシルバやG・ジェズスが不在……。結果、シティの組立ては機能不全に陥った。
リバプールは壮絶な打ち合いを制し、シティのプレミアリーグ無敗記録を「22」でストップすることに成功したわけだが、戦前から彼らが連勝街道をひた走るシティを止めるかもしれない、そんな漠然とした予感はあった。
まず、第一にシティは、アンフィールドでの戦いを苦手としていた。2003年5月3日のプレミアリーグ37節で2-1と勝利して以来、約15年間に渡ってリバプールの要塞で勝点3を奪えていなかったのだ。
そして何より、シティが好調でなかったという部分が大きい。スコアレスドローに終わった昨年12月31日のクリスタル・パレス戦でプレミアリーグ連勝記録が「18」で止まり、同試合で膝の靭帯を負傷したエースストライカーのガブリエウ・ジェズスが最短で4週間の離脱することが判明していたのだ。
さらに中盤でタクトを振るうダビド・シルバも、早産の息子と妻のメンタルケアのために年末年始の間、チームを離脱するという想定外の事態も発生。快走を続けてきたシティは、ここにきてチームとして踏ん張りどころを迎えていた。
しかもリバプールは、2008年10月26日に当時約4年以上に渡って本拠地スタンフォード・ブリッジで無敗記録を維持していたチェルシーを1-0で破ったように、“無敗ストッパー”として知られ、その再現の気運は確実に高まっていたのだ。
そんな一戦で、熱血漢のユルゲン・クロップ監督は、自身のもっとも得意とする戦い方で無敗チームに挑んだ。ゲーゲンプレッシング――ハイプレスで相手のビルドアップを無効化し、ショートカウンターで得点を奪うというスタイルだ。
基本的にシティは最終ラインから丁寧にパスを繋いで攻撃を組み立てるが、そこで最終ラインと前線のリンクマンとしての役割を担うのが、ボランチのフェルナンジーニョである。クロップは、そこを徹底的に潰しにかかった。
両翼のサディオ・マネとモハメド・サラーは、サイドへ展開をさせないように相手CBとSBのパスコースを常に切り、中央にボールを集めさせる。すると、前線にボールが行き渡らない状況を打破するためにフェルナンジーニョがパスを受けに下がる。クロップが狙ったのは、まさにこの瞬間だった。
3トップの中央に位置するロベルト・フィルミーノがパスコースを切り、さらに運動量豊富なセンターハーフのエムレ・ジャンも前線へプレッシャーをかけると、これを嫌ったフェルナンジーニョは、ボールを持ってもCBへボールを下げることしかできず、シティの攻撃は停滞した。
ハードワークを厭わないリバプールの快速アタッカー陣が虎視眈々とミスを衝こうと狙っているというプレッシャーを受け、なおかつ決定的なパスを引き出すオフ・ザ・ボールの動きを得意とするシルバやG・ジェズスが不在……。結果、シティの組立ては機能不全に陥った。