「とにかくセカンドボールに気を付ける」がフォルラン封じのポイントに。
昨シーズンは、不動のボランチとしてチームの躍進を支えた高橋義希。チーム在籍年数も一番長く、「ミスターサガン」と呼ばれ、多くのファンを持つボランチである。
高橋の特徴は、豊富な運動量と機を見た裏への飛び出し。激しく相手を追い回してピンチの芽を摘み、時として相手ゴールに襲い掛かる。
しかし、今シーズンは途中出場が続いている。ポジション争いの激化によって、後半途中からの出場がめっきり多くなった。そんななか、17節のC大阪戦は4試合ぶりの先発出場だった。中断明けから、鳥栖らしい前線からのプレスが効かず苦戦を強いられていたため、中盤に多彩なタレントを擁するC大阪戦では、高橋の攻守両面での武器が必要だった。
この日のC大阪は、フォルランを1トップとした4-1-4-1のシステムでスタートした。そこで、高橋が意識したのは『とにかく、セカンドボールだけに気を付けよう』ということだった。中盤に入ってきたボールを簡単にフォルランに渡さないための選択だった。その狙いは的中し、相手の1トップが孤立する場面が目立った。
後半開始からC大阪は、南野拓実を前線に上げて2トップに変更。76分からは、高さのある杉本健勇を前線に入れてフォルランをトップ下に配置し、終了間際にはパワープレーを仕掛けてきた。それでも、高橋の意識は『セカンドボールに気を付ける』ことだけだった。C大阪が様々な仕掛けを講じても、前線と中盤を寸断しておけば致命傷にはならないだろうとの判断だった。その甲斐あって、C大阪の攻撃を見事に封じ込んだ。
そして、68分の決勝点は、高橋の好判断から生まれた。味方のパスが相手に当たって流れ、ルーズボールになりかけた場面で、後方から飛び出した高橋がいち早くボールを拾うと、そのまま敵陣深くまで切り込む。サイドから折り返したボールが、豊田陽平のゴールにつながった。
前半戦最後の戦いで、本来の輝きを取り戻した高橋の活躍で、鳥栖は連敗を避け、堂々の2位でシーズンを折り返す。
取材・文:サカクラゲン(サッカージャーナリスト)
高橋の特徴は、豊富な運動量と機を見た裏への飛び出し。激しく相手を追い回してピンチの芽を摘み、時として相手ゴールに襲い掛かる。
しかし、今シーズンは途中出場が続いている。ポジション争いの激化によって、後半途中からの出場がめっきり多くなった。そんななか、17節のC大阪戦は4試合ぶりの先発出場だった。中断明けから、鳥栖らしい前線からのプレスが効かず苦戦を強いられていたため、中盤に多彩なタレントを擁するC大阪戦では、高橋の攻守両面での武器が必要だった。
この日のC大阪は、フォルランを1トップとした4-1-4-1のシステムでスタートした。そこで、高橋が意識したのは『とにかく、セカンドボールだけに気を付けよう』ということだった。中盤に入ってきたボールを簡単にフォルランに渡さないための選択だった。その狙いは的中し、相手の1トップが孤立する場面が目立った。
後半開始からC大阪は、南野拓実を前線に上げて2トップに変更。76分からは、高さのある杉本健勇を前線に入れてフォルランをトップ下に配置し、終了間際にはパワープレーを仕掛けてきた。それでも、高橋の意識は『セカンドボールに気を付ける』ことだけだった。C大阪が様々な仕掛けを講じても、前線と中盤を寸断しておけば致命傷にはならないだろうとの判断だった。その甲斐あって、C大阪の攻撃を見事に封じ込んだ。
そして、68分の決勝点は、高橋の好判断から生まれた。味方のパスが相手に当たって流れ、ルーズボールになりかけた場面で、後方から飛び出した高橋がいち早くボールを拾うと、そのまま敵陣深くまで切り込む。サイドから折り返したボールが、豊田陽平のゴールにつながった。
前半戦最後の戦いで、本来の輝きを取り戻した高橋の活躍で、鳥栖は連敗を避け、堂々の2位でシーズンを折り返す。
取材・文:サカクラゲン(サッカージャーナリスト)