「インサイドハーフはボランチ以上に臨機応変さが求められる」
Jリーグ屈指のボールハンターとして名を馳せるミッドフィルダーは今シーズン、活躍の場をボランチから4-3-3のインサイドハーフに移し、ますます存在感を強めている。アギーレ監督率いる日本代表への招集の期待もいよいよ高まりを見せているなか、好調のFC東京を攻守両面で支える米本拓司に、自身のサッカー観と代表への想いを訊いた。
『週刊サッカーダイジェスト』10月7日号(9月24日発売)
――◆――◆――
――今シーズンのFC東京で任されているのは、インサイドハーフです。昨シーズンのボランチより前めのポジションになって、変化はありましたか?
「攻撃面でチャレンジしやすく、いや、チャレンジしなければいけないポジションになりました。自分が前に出て行かないとチームの攻撃は成り立たないはずなので、中途半端なプレーは許されません」
――今シーズンの米本選手は、動きにメリハリがあると思います。ボランチだった昨シーズンよりも無駄走りが少なくなって、しっかりと考えながらプレーしている印象です。
「相手が考えていたら、こっちも考えないとダメですよね。いわゆる駆け引きはかなり重要です。どうしたら守備がハマるか、相手をいなせるか、そういうのを頭にイメージしつつ実践するのがサッカーの醍醐味だと思います。『昨シーズンよりも』と仰いましたが、昔から長くやっていたボランチの時は感覚で動く部分がありました。でも、インサイドハーフはボランチ以上に臨機応変さが求められますね。攻撃のスイッチを入れる、プレスをかけて自らボールを奪う、あえて遅らせて味方の呼吸を整える。いろいろと変わる戦況のなかで、考えながらプレーする必要があります」
――9月の代表戦でアギーレ監督は4-3-3システムを使っていました。中盤3枚のパフォーマンスを、米本選手はどう観ましたか?
「僕は今の代表に入ってないので、言いにくい部分があります」
――そこをなんとかお願いします。
「強いて言うなら、アギーレ監督のサッカーで意識したいのは、ボールを奪ってのカウンター。でも、ウルグアイ戦ではなかなかボールを奪い切れませんでした。相手を止めてもそこからマイボールにできる回数は少なかったですよね。セカンドボールを拾われたり、ボールがラインを割ってプレーが止まったりして……。しっかりとボールを刈り獲って、テンポ良く攻撃に移る場面はほとんどありませんでした」
――もし米本選手が、代表のインサイドハーフに入ったら?
「僕のところでボールを奪って、という意識は持つと思います」
――「アンカー・森重」は、どう映りました?
「(ウルグアイ戦で)足をつるかもしれないと思っていたら、本当につりましたね(笑)。FC東京の試合では、森重選手からたくさん指示が飛んできます。『右切れ、やっぱり左、いや、右だ。そこで行け!』みたいに。それが今回の代表戦では指示される側になったので、僕の気持ちを分かってもらえたのかなと(笑)」
――そういう話を、森重選手本人としましたか?
「もちろん。本人曰く『足がつった瞬間に指摘されると思った』そうです。指示については、『それでも言い続けるから』と切り返されました。まあ、『僕の気持ち』が分かってもらえただけで十分です(笑)」
『週刊サッカーダイジェスト』10月7日号(9月24日発売)
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――今シーズンのFC東京で任されているのは、インサイドハーフです。昨シーズンのボランチより前めのポジションになって、変化はありましたか?
「攻撃面でチャレンジしやすく、いや、チャレンジしなければいけないポジションになりました。自分が前に出て行かないとチームの攻撃は成り立たないはずなので、中途半端なプレーは許されません」
――今シーズンの米本選手は、動きにメリハリがあると思います。ボランチだった昨シーズンよりも無駄走りが少なくなって、しっかりと考えながらプレーしている印象です。
「相手が考えていたら、こっちも考えないとダメですよね。いわゆる駆け引きはかなり重要です。どうしたら守備がハマるか、相手をいなせるか、そういうのを頭にイメージしつつ実践するのがサッカーの醍醐味だと思います。『昨シーズンよりも』と仰いましたが、昔から長くやっていたボランチの時は感覚で動く部分がありました。でも、インサイドハーフはボランチ以上に臨機応変さが求められますね。攻撃のスイッチを入れる、プレスをかけて自らボールを奪う、あえて遅らせて味方の呼吸を整える。いろいろと変わる戦況のなかで、考えながらプレーする必要があります」
――9月の代表戦でアギーレ監督は4-3-3システムを使っていました。中盤3枚のパフォーマンスを、米本選手はどう観ましたか?
「僕は今の代表に入ってないので、言いにくい部分があります」
――そこをなんとかお願いします。
「強いて言うなら、アギーレ監督のサッカーで意識したいのは、ボールを奪ってのカウンター。でも、ウルグアイ戦ではなかなかボールを奪い切れませんでした。相手を止めてもそこからマイボールにできる回数は少なかったですよね。セカンドボールを拾われたり、ボールがラインを割ってプレーが止まったりして……。しっかりとボールを刈り獲って、テンポ良く攻撃に移る場面はほとんどありませんでした」
――もし米本選手が、代表のインサイドハーフに入ったら?
「僕のところでボールを奪って、という意識は持つと思います」
――「アンカー・森重」は、どう映りました?
「(ウルグアイ戦で)足をつるかもしれないと思っていたら、本当につりましたね(笑)。FC東京の試合では、森重選手からたくさん指示が飛んできます。『右切れ、やっぱり左、いや、右だ。そこで行け!』みたいに。それが今回の代表戦では指示される側になったので、僕の気持ちを分かってもらえたのかなと(笑)」
――そういう話を、森重選手本人としましたか?
「もちろん。本人曰く『足がつった瞬間に指摘されると思った』そうです。指示については、『それでも言い続けるから』と切り返されました。まあ、『僕の気持ち』が分かってもらえただけで十分です(笑)」