「スカッドプレーヤーになることは受け入れられなかった」
まさに衝撃のニュースだった。スティーブン・ジェラードが、今シーズン限りでリバプールを退団――。
アンフィールド(リバプールの本拠地)のレジェンドは、なぜ、愛する古巣に別れを告げなければならなかったのか。地元紙『リバプール・エコー』の番記者で、ジェラードとは旧知の仲のジェームズ・ピアース記者が、その胸中に迫った。
※ワールドサッカーダイジェスト2015年2月5号より抜粋して転載。
――◆――◆――
――スティーブン、ついに決めたんだね。(ユース時代も含めて)26年もの長い時間を過ごしてきたリバプールとの決別を。(シーズン終了後の)退団を表明して以来、何か変化はあった?(インタビューは退団表明の2日後、1月4日夜に実施した)
「家族と僕自身にとって、とてもエモーショナルな数日間だったのは間違いない。サポーターのみんなも同じ気持ちだったようだね。
とにかく、速やかに発表することが大切だった。この決断を公表すれば、小さくない波紋を呼ぶのはわかっていたけど、早い段階でクリアにしてフットボールに集中したかったんだ」
――実際に退団の意思を固めたのはいつ?
「発表(1月2日)の1週間くらい前さ。それまでいろいろ悩んだし、すごく考えた。決断したあとは、まずブレンダン(ロジャース監督)に打ち明けたよ。最初に報告したかったんだ。
僕が避けたかったのは、ずっと中途半端な状態にしておくことだった。1月に入ると国外のクラブと交渉できる。そうなればマスコミが騒ぎ出して、チームメイトやファンを不安にさせるかもしれない。ガファー(監督)だって、僕の将来について質問攻めにあっていただろう。それはフェアじゃないと思った」
――少年時代から忠誠を誓ってきたリバプールを、なぜこのタイミングで離れようと?
「スカッドプレーヤー(その他大勢の選手)になることを、僕自身が受け入れられなかったからだ。それが最大の理由。監督からプレータイムを制限すると伝えられてね。正直、ショックだった。
来シーズンはもっとシビアな状況に置かれるだろう。時間が経てば経つほどに、リバプールでの僕の居場所はなくなっていく。そう確信したんだ」
――ロジャース監督との関係は悪くなっていない? 彼の一言が(退団の)決め手になったわけでしょ?
「いや、それはまったくない。ブレンダンとは、とてもフレンドリーな関係を築けている」
――クラブから契約延長の話があったのは、去年の11月。もし夏の間に話し合いの場がもたれていたら、状況は違ったのかな?
「ブレシーズン中に話し合って、契約書を目の前に用意されていたら、おそらくサインしていたよ。クラブに専念するために、僕はイングランド代表を引退した。リバプールでのパフォーマンスに影響が出るのが嫌だったんだ。
いずれにしても、今となっては『たられば』の話さ。自分自身、夏から11月にかけてゆっくり将来を考えられたしね。誰かを批判するつもりはないし、怒ってもいない」
アンフィールド(リバプールの本拠地)のレジェンドは、なぜ、愛する古巣に別れを告げなければならなかったのか。地元紙『リバプール・エコー』の番記者で、ジェラードとは旧知の仲のジェームズ・ピアース記者が、その胸中に迫った。
※ワールドサッカーダイジェスト2015年2月5号より抜粋して転載。
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――スティーブン、ついに決めたんだね。(ユース時代も含めて)26年もの長い時間を過ごしてきたリバプールとの決別を。(シーズン終了後の)退団を表明して以来、何か変化はあった?(インタビューは退団表明の2日後、1月4日夜に実施した)
「家族と僕自身にとって、とてもエモーショナルな数日間だったのは間違いない。サポーターのみんなも同じ気持ちだったようだね。
とにかく、速やかに発表することが大切だった。この決断を公表すれば、小さくない波紋を呼ぶのはわかっていたけど、早い段階でクリアにしてフットボールに集中したかったんだ」
――実際に退団の意思を固めたのはいつ?
「発表(1月2日)の1週間くらい前さ。それまでいろいろ悩んだし、すごく考えた。決断したあとは、まずブレンダン(ロジャース監督)に打ち明けたよ。最初に報告したかったんだ。
僕が避けたかったのは、ずっと中途半端な状態にしておくことだった。1月に入ると国外のクラブと交渉できる。そうなればマスコミが騒ぎ出して、チームメイトやファンを不安にさせるかもしれない。ガファー(監督)だって、僕の将来について質問攻めにあっていただろう。それはフェアじゃないと思った」
――少年時代から忠誠を誓ってきたリバプールを、なぜこのタイミングで離れようと?
「スカッドプレーヤー(その他大勢の選手)になることを、僕自身が受け入れられなかったからだ。それが最大の理由。監督からプレータイムを制限すると伝えられてね。正直、ショックだった。
来シーズンはもっとシビアな状況に置かれるだろう。時間が経てば経つほどに、リバプールでの僕の居場所はなくなっていく。そう確信したんだ」
――ロジャース監督との関係は悪くなっていない? 彼の一言が(退団の)決め手になったわけでしょ?
「いや、それはまったくない。ブレンダンとは、とてもフレンドリーな関係を築けている」
――クラブから契約延長の話があったのは、去年の11月。もし夏の間に話し合いの場がもたれていたら、状況は違ったのかな?
「ブレシーズン中に話し合って、契約書を目の前に用意されていたら、おそらくサインしていたよ。クラブに専念するために、僕はイングランド代表を引退した。リバプールでのパフォーマンスに影響が出るのが嫌だったんだ。
いずれにしても、今となっては『たられば』の話さ。自分自身、夏から11月にかけてゆっくり将来を考えられたしね。誰かを批判するつもりはないし、怒ってもいない」