体力の基盤作りを重視する分、戦術や連係面の仕上がりは他チームに比べて遅れ気味。
毎年恒例となっている鹿児島での春季キャンプ。今年は、2月6日~16日の11日間で、その間にJクラブを相手に3つのプレシーズンマッチを行なうという盛りだくさんのスケジュールだった。今回は、8日の磐田戦、11日の熊本戦を含むキャンプ前半の模様をリポートする。
昨年7月に就任し、今季は初めてスタート時から指揮を執る大榎克己監督の下、1月18日に始動した清水。キャンプまでの3週間弱は、主に基礎体力作りや、個々の技術・個人戦術などの向上に費やしてきた。対試合はキャンプ2日前に大学生と1回行なっただけで、戦術的な詰めはまだこれからという状況でのキャンプインだった。
そのため、鹿児島入りから1日半後に臨んだ磐田戦では、「攻撃のビルドアップの全体練習は全然やっていなかったので、低い位置からの組み立てが上手くいかず、前にボールが入らなかった。途中で奪われてカウンターを受けるケースも目立った」(大榎監督)と課題が続出。
前からの守備では良い面が出た時間帯もあったが、攻撃が機能しないため相手にペースを渡す時間が多く、1-2で敗れた。ただ、後半開始から1トップに入った高卒ルーキー、北川航也がキックオフから30秒で裏に飛び出して唯一の得点を決めたのは大きな収穫。北川はプロ相手の試合に初出場し、ファーストプレーでゴールを決めるという、期待通りの大物ぶりを発揮した。
その後の2日間の練習では、最後尾からのビルドアップについて細部にわたる修正を施した。また守備面では、ブロックを作りながらも簡単に縦パスを通されてしまう場面が目立ったため、そこを修正するための練習も行なわれていた。
ただ、2日間の練習だけではなかなか課題は修正しきれず、怪我などの影響でメンバーが変わったこともあり、11日の熊本戦も苦戦を強いられた。前にボールを運ぶ回数はある程度増えたが、最後の崩しの部分もまだまだ荒く、シュートはわずか6本。昨年からの課題であるロングボールへの対応ミスで失点し、0-1とJ2勢に連敗を喫した。
当然、選手や監督の表情は暗かったが、試合自体がぶっつけ本番で行なったもので、思うようにいかないのは当然とも言える。現時点では、試合で出た課題をひとつひとつ修正しながらチームの形を作り上げていくという段階だ。
今年は、90分間走りきれる体力の基盤作りに多くの時間を費やしている分、戦術や連係面の仕上がりは他チームに比べて遅れ気味であることは否めない。
だが、それは開幕時だけでなく、シーズン終盤までを見据えてのこと。大榎監督も「練習中に選手同士が自主的に話し合うことが増えてきた」と、ポジション争いが激化したなかでチームの空気が変わりつつあることを実感している。
昨年7月に就任し、今季は初めてスタート時から指揮を執る大榎克己監督の下、1月18日に始動した清水。キャンプまでの3週間弱は、主に基礎体力作りや、個々の技術・個人戦術などの向上に費やしてきた。対試合はキャンプ2日前に大学生と1回行なっただけで、戦術的な詰めはまだこれからという状況でのキャンプインだった。
そのため、鹿児島入りから1日半後に臨んだ磐田戦では、「攻撃のビルドアップの全体練習は全然やっていなかったので、低い位置からの組み立てが上手くいかず、前にボールが入らなかった。途中で奪われてカウンターを受けるケースも目立った」(大榎監督)と課題が続出。
前からの守備では良い面が出た時間帯もあったが、攻撃が機能しないため相手にペースを渡す時間が多く、1-2で敗れた。ただ、後半開始から1トップに入った高卒ルーキー、北川航也がキックオフから30秒で裏に飛び出して唯一の得点を決めたのは大きな収穫。北川はプロ相手の試合に初出場し、ファーストプレーでゴールを決めるという、期待通りの大物ぶりを発揮した。
その後の2日間の練習では、最後尾からのビルドアップについて細部にわたる修正を施した。また守備面では、ブロックを作りながらも簡単に縦パスを通されてしまう場面が目立ったため、そこを修正するための練習も行なわれていた。
ただ、2日間の練習だけではなかなか課題は修正しきれず、怪我などの影響でメンバーが変わったこともあり、11日の熊本戦も苦戦を強いられた。前にボールを運ぶ回数はある程度増えたが、最後の崩しの部分もまだまだ荒く、シュートはわずか6本。昨年からの課題であるロングボールへの対応ミスで失点し、0-1とJ2勢に連敗を喫した。
当然、選手や監督の表情は暗かったが、試合自体がぶっつけ本番で行なったもので、思うようにいかないのは当然とも言える。現時点では、試合で出た課題をひとつひとつ修正しながらチームの形を作り上げていくという段階だ。
今年は、90分間走りきれる体力の基盤作りに多くの時間を費やしている分、戦術や連係面の仕上がりは他チームに比べて遅れ気味であることは否めない。
だが、それは開幕時だけでなく、シーズン終盤までを見据えてのこと。大榎監督も「練習中に選手同士が自主的に話し合うことが増えてきた」と、ポジション争いが激化したなかでチームの空気が変わりつつあることを実感している。