沖縄合宿で大きな手応え。最適解を見つけるための試行錯誤がチームを成長させる。
川崎が沖縄合宿最後の練習試合となる琉球戦を6-2で勝利し、取り組んできた攻撃的なサッカーの実現に向けて自信を深めている。
【J1・J2プレシーズン情報】リーグ開幕までのトレーニングマッチ、PSM日程を総まとめ
45分×2で行なわれた試合の1本目は、山本をゲームキャプテンとしたサブ組で戦って1-1。細かなミスが出てボールを前に運べないまま時間が進むと、ワンチャンスを琉球に押し込まれ先制されてしまう難しい展開に。
しかし終了間際の44分に安から森谷を経由し、中央に入ったラストパスを船山が蹴り込んで同点に追いついた。
大半の選手を入れ替えて臨んだ2本目は、立ち上がりからゴールラッシュ。琉球がほとんどの選手を前半から引き続いて起用していたという事情もあるが、それ以上に、試合の組み立てにおいて必要なスピードと技術の質で1本目を上回る川崎のAチームが相手を圧倒したかたちだ。
琉球の岩渕は「連動性がありました。特に2本目はしんどかったですね」と脱帽するしかなかった。
Aチームで目立っていたのが、4分にレナトのゴールをお膳立てした小林。このアシストに加え、35分にも杉本のゴールをアシスト。終了間際には、きっちりと自らゴールを決めるなど、クオリティの高さを示した。
その小林は、合宿最後の練習試合を快勝で締めくくれたことについて、「失点はもったいなかったですが、最後の練習試合の終わりとしては良かった」とコメント。
また、この琉球戦を含め3試合の練習試合を戦った沖縄合宿について風間監督は、「こうすればこうなる、というイメージをみんなで持てた」と実現すべきサッカーの大きな枠組みをチームで共有できていて、さらに「個人個人が、このサッカーをやるために必要なものを明確にしたのではないか」と手応えを深めていた。
準備段階から見てきたなかで、今季の川崎は、例年にも増して攻撃的なサッカーを志向していることが明らか。その方法論として、前線に攻撃的な選手を4枚配置できないかという試行錯誤をしてきた。
その4枚を上手く活かすための方策が試されており、それに合わせて最終ラインの形式も3バックと4バックとを試す形で進められてきた。
ここまでの練習試合の結果を見てきた印象では、4-4-2がしっくりくるようにも思えるが、そうした最適解を選ぶ過程での試行が、今後の選手たちの戦いの引き出し増加につながる。そういう意味でも、この沖縄合宿は大きな成果を手にできたと評価していいだろう。
なお、故障者が何人か出てしまっていることについて、「もちろん怪我人は発生はいないに越したことはない」と風間監督は口にしつつ、その一方で「だけど、ほとんどの選手が90分を通して試合をやれていて、そういう意味ではいろんなところで順調だと言えると思う」と述べていた。
動ける選手はほとんどが90分の試合時間をプレーしており、そういう意味でもいい合宿になったとの認識だ。
いずれにしても、川崎は着々と準備を整えている。
取材・文:江藤高志(フリーライター)
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45分×2で行なわれた試合の1本目は、山本をゲームキャプテンとしたサブ組で戦って1-1。細かなミスが出てボールを前に運べないまま時間が進むと、ワンチャンスを琉球に押し込まれ先制されてしまう難しい展開に。
しかし終了間際の44分に安から森谷を経由し、中央に入ったラストパスを船山が蹴り込んで同点に追いついた。
大半の選手を入れ替えて臨んだ2本目は、立ち上がりからゴールラッシュ。琉球がほとんどの選手を前半から引き続いて起用していたという事情もあるが、それ以上に、試合の組み立てにおいて必要なスピードと技術の質で1本目を上回る川崎のAチームが相手を圧倒したかたちだ。
琉球の岩渕は「連動性がありました。特に2本目はしんどかったですね」と脱帽するしかなかった。
Aチームで目立っていたのが、4分にレナトのゴールをお膳立てした小林。このアシストに加え、35分にも杉本のゴールをアシスト。終了間際には、きっちりと自らゴールを決めるなど、クオリティの高さを示した。
その小林は、合宿最後の練習試合を快勝で締めくくれたことについて、「失点はもったいなかったですが、最後の練習試合の終わりとしては良かった」とコメント。
また、この琉球戦を含め3試合の練習試合を戦った沖縄合宿について風間監督は、「こうすればこうなる、というイメージをみんなで持てた」と実現すべきサッカーの大きな枠組みをチームで共有できていて、さらに「個人個人が、このサッカーをやるために必要なものを明確にしたのではないか」と手応えを深めていた。
準備段階から見てきたなかで、今季の川崎は、例年にも増して攻撃的なサッカーを志向していることが明らか。その方法論として、前線に攻撃的な選手を4枚配置できないかという試行錯誤をしてきた。
その4枚を上手く活かすための方策が試されており、それに合わせて最終ラインの形式も3バックと4バックとを試す形で進められてきた。
ここまでの練習試合の結果を見てきた印象では、4-4-2がしっくりくるようにも思えるが、そうした最適解を選ぶ過程での試行が、今後の選手たちの戦いの引き出し増加につながる。そういう意味でも、この沖縄合宿は大きな成果を手にできたと評価していいだろう。
なお、故障者が何人か出てしまっていることについて、「もちろん怪我人は発生はいないに越したことはない」と風間監督は口にしつつ、その一方で「だけど、ほとんどの選手が90分を通して試合をやれていて、そういう意味ではいろんなところで順調だと言えると思う」と述べていた。
動ける選手はほとんどが90分の試合時間をプレーしており、そういう意味でもいい合宿になったとの認識だ。
いずれにしても、川崎は着々と準備を整えている。
取材・文:江藤高志(フリーライター)