狙いどおりのインターセプトから先制点の起点に。
リーグ戦で5連敗中の『鬼門』と呼ばれた神戸で、浦和が第1ステージ制覇の栄冠に輝いた。無敗でのステージ優勝は、Jリーグ史上初の快挙だ。
【J1 PHOTOハイライト】浦和、第1ステージ優勝
タイトルをその手にガッチリと掴み取ったその一戦は、浦和の背番号5が大きな存在感を発揮したゲームだった。
神戸のネルシーニョ監督は、柏時代と同様に浦和に対してシステムを合わせてマッチアップさせる、『ミラーゲーム』を仕掛けてきた。当然、1対1の局面がピッチ上のそこかしこに発生することになる。槙野智章がマッチアップしたのは、快足を誇るストライカーのペドロ・ジュニオールだった。
開幕から抜群の安定感を誇っている槙野は、P・ジュニオールに仕事をさせなかった。得意のドリブルを仕掛けてきた場面でも粘り強く対応し、ボールを奪う。思うようにプレーできないP・ジュニオールはイライラを募らせ、60分という早い時間帯での交代になった。その後、マッチアップの相手になったマルキーニョスも同様に封じ込めた。
「ペドロ・ジュニオールに時間とスペースを与えないことは、試合前から強く言われていた。そして、彼からボールを奪った瞬間がチャンスになると思って試合に臨んだ」
その言葉どおりのプレーが先制点を呼び込んだ。27分、神戸がP・ジュニオールへ縦パスを入れた瞬間に鋭い出足でカット。そのまま中央をドリブルで持ち運ぶと、一人かわして左サイドの武藤へ展開。そして、武藤からのクロスを梅崎が決めた。チームが10人になった試合終盤に同点ゴールこそ許したが、「ここが勝負だ。あとは我慢だ」とチームを鼓舞し、守り切った。
槙野にとって神戸戦はJ1通算200試合目のゲームだった。過去にベストイレブンや優秀選手賞といった個人賞を受賞したことはあるが、所属チームでのタイトルは初の経験になった。
そして、広島時代からの恩師であるペトロヴィッチ監督に日本での初タイトルをプレゼントできたことも大きな喜びのひとつだ。トロフィーを手に、肩を組んで喜びを分かち合った。
チームの目標はあくまでも年間チャンピオンであり、第1ステージ制覇は通過点に過ぎないが、それでも槙野は喜びを隠さない。
「年間のことは頭にあるけど、この優勝は素直に嬉しい。個人的には嬉しいタイトルになった」
トロフィーを持って大喜びしたその瞬間には、チームのムードメーカーとして最高の笑顔を見せていた。
取材・文:轡田哲朗
【J1 PHOTOハイライト】浦和、第1ステージ優勝
タイトルをその手にガッチリと掴み取ったその一戦は、浦和の背番号5が大きな存在感を発揮したゲームだった。
神戸のネルシーニョ監督は、柏時代と同様に浦和に対してシステムを合わせてマッチアップさせる、『ミラーゲーム』を仕掛けてきた。当然、1対1の局面がピッチ上のそこかしこに発生することになる。槙野智章がマッチアップしたのは、快足を誇るストライカーのペドロ・ジュニオールだった。
開幕から抜群の安定感を誇っている槙野は、P・ジュニオールに仕事をさせなかった。得意のドリブルを仕掛けてきた場面でも粘り強く対応し、ボールを奪う。思うようにプレーできないP・ジュニオールはイライラを募らせ、60分という早い時間帯での交代になった。その後、マッチアップの相手になったマルキーニョスも同様に封じ込めた。
「ペドロ・ジュニオールに時間とスペースを与えないことは、試合前から強く言われていた。そして、彼からボールを奪った瞬間がチャンスになると思って試合に臨んだ」
その言葉どおりのプレーが先制点を呼び込んだ。27分、神戸がP・ジュニオールへ縦パスを入れた瞬間に鋭い出足でカット。そのまま中央をドリブルで持ち運ぶと、一人かわして左サイドの武藤へ展開。そして、武藤からのクロスを梅崎が決めた。チームが10人になった試合終盤に同点ゴールこそ許したが、「ここが勝負だ。あとは我慢だ」とチームを鼓舞し、守り切った。
槙野にとって神戸戦はJ1通算200試合目のゲームだった。過去にベストイレブンや優秀選手賞といった個人賞を受賞したことはあるが、所属チームでのタイトルは初の経験になった。
そして、広島時代からの恩師であるペトロヴィッチ監督に日本での初タイトルをプレゼントできたことも大きな喜びのひとつだ。トロフィーを手に、肩を組んで喜びを分かち合った。
チームの目標はあくまでも年間チャンピオンであり、第1ステージ制覇は通過点に過ぎないが、それでも槙野は喜びを隠さない。
「年間のことは頭にあるけど、この優勝は素直に嬉しい。個人的には嬉しいタイトルになった」
トロフィーを持って大喜びしたその瞬間には、チームのムードメーカーとして最高の笑顔を見せていた。
取材・文:轡田哲朗