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【セルジオ越後の天国と地獄】今の日本代表は、「ラッキー」や「相手のミス」がないと、なかなか点が取れない

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェスト編集部

2016年03月30日

韓国やオーストラリアも2次予選は1位通過を決めた。日本の首位通過も当然の結果。

岡崎(9番)はどこか空回り気味だったし、香川にしても前半は思うように良さを出せなかった。大量ゴールよりも、どれだけチャンスを外したか振り返るべきだ。 写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 シリア戦を受けて、「誰が活躍した」「誰が機能した」という話ばかりが溢れると、問題の本質を見失ってしまう。試合を思い返してほしい。岡崎はどこか空回り気味だったし、香川にしても前半は思うように良さが出せていなかった。
 
 大量ゴールよりも、どれだけチャンスを外したか振り返るべきだ。あれだけチャンスがありながら、たったの5ゴールという視点があってもいい。最終予選では、間違いなく数少ないチャンスをモノにできるか否かが、大きなポイントになるんだからね。
 
 興業的に考えれば、香川の2ゴール、本田の2次予選6試合連続ゴールなど、明るい話題は多いと言える。ただ、最終予選で今日のような楽な試合はあり得ないし、2次予選で大勝したところで、さほど意味などない。
 
もっとも、別に日本のチーム自体に責任があるわけではない。レベルの差があるのは前から分かり切っていたことで、これがアジア予選の現実。だからこそ「2次予選を1位通過」「5-0でシリアを撃破」などと、メディアが必要以上に騒ぎ立てるべきではないんだ。
 
 あくまで2次予選が終わっただけで、最終予選ではこんなに上手くいかない。他グループを見渡しても、ライバル国の韓国やオーストラリアなども2次予選は1位通過を決めた。日本の首位通過も、ある意味、当然の結果だ。
 
 その意味では、早く2次予選の結果など忘れて、頭をすぐに最終予選へと切り替えたほうがいい。これは、なにも日本だけでなく、2次予選を通過した国はすべて同様の問題を抱えている。2次予選と同じ感覚で最終予選に臨んだ国は、間違いなく痛い目に遭う。
 
 日本も無念のベスト8に終わった15年のアジアカップを思い出し、自分たちの立場を謙虚にわきまえたほうがいい。
 
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