【大宮】江坂任インタビュー|貪欲にゴールを目指し、“反骨心”でふた桁得点へ

カテゴリ:Jリーグ

古田土恵介(サッカーダイジェスト)

2016年10月19日

「自分のサッカー人生は、まさに『這い上がってきた』という感じ」

今季のリーグ戦は残り3試合。ふた桁得点には1試合で1得点が必要となるが、「十分に可能な数字」と自信を覗かせる。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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――ふた桁得点を見据えると、第2ステージ12節・川崎戦の87分のノーゴール判定が悔やまれます。
 
 そうなんですよね(笑)。あの試合で2得点できていれば、かなり楽だった。第2ステージ14節・鹿島戦でも、PKを取ってもらえれば得点を重ねられたんで少し悔しい気もしますが……。
 
 ただ、いつまでも過ぎたことを言っていても仕方ないですし、「川崎戦では決勝点を取れた」とか、他の部分をポジティブに捉えようかなとは思います。
 
――話に出た川崎戦の決勝ゴールのように、江坂選手からは「なにくそ!」みたいな“反骨心”を感じます。普通なら得点を取り消されて、落ち込んでしまう。
 
 確かにそうかもしれません。でも、相手は10人だった(大久保嘉人が36分に退場)こともあって、「10人にさすがに負けられへん!」という気持ちがありました。
 
 89分の決勝ゴールのシーンは、体力的にかなり厳しい時間帯にあそこまで走れたことが良かったかな、と(左サイドで横谷繁からボールを受けると、内に切り込んでニアサイドを抜いた)。
 
 まぁ、本音を言えば、87分のゴールを取り消されたのはちょっとキレかけましたけどね(笑)。それでもすぐに気持ちを切り替えて、「数的有利なんだから絶対にチャンスは来る」と信じながらプレーしていた。その想いが結果につながって良かったです。
 
――プロ入りの際も、移籍の際も、今季の出場時間増加を見ても、まさに「ステップアップしている」ように感じます。手応えは?
 
 流通経済大の時も、ザスパクサツ群馬の時も、自分のサッカー人生はまさに「這い上がってきた」という感じですね。大宮に移ってきた今季も、後半戦にかけてゴールが増えているのは、そういう部分が生きているのかなと思います。
 
 プロ入りの際には悔しい想いをしました(編集部・注/大学3、4年時に総理大臣杯を連覇。4年時のインカレでも全国優勝を果たす。3年時の総理大臣杯と4年時のインカレでは得点王となったが、届いたオファーは群馬からのひとつのみだった)。
 
 それを「見返してやる」という気持ちで昨季はプレーしていて、今季も「(負傷で)出遅れたけど、絶対にポジションを取る」という気持ちでここまでやってきた。それが結果として現われているのは良いことだと考えています。
 
――ふた桁得点まで3試合で3得点ですが、見ている側としては、高いポテンシャルを秘める江坂選手にそれ以上を求めたくなります。
 
 チーム状態は良いですし、川崎戦(3-2)、鹿島戦(3-1)とゴールを奪えています。チームの課題だった得点数力不足が解消でき始めているようにも感じます。
 
 それにしっかり自分も乗って、ゴールを重ねていきたい。先ほども言いましたが、1試合で1得点は十分に可能な数字です。貪欲に狙いますよ。
 
取材・文:古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

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