【千葉】先輩も“スーパー高校生”と絶賛の高橋壱晟。開幕スタメンを掴むまでの紆余曲折

カテゴリ:Jリーグ

松尾祐希

2017年03月06日

何度かいい形でゴール前に入り込んだがパスは回らず。

 様々な困難を乗り越えてレギュラーポジションを勝ち取った高橋。千葉の高卒ルーキーとしては、00年の阿部勇樹(浦和)以来の開幕スタメンだ。
 
 ここから5月に開催されるU-20ワールドカップを目指すのであれば、さらなる結果が求められるのは明白である。当然、その舞台を視野に入れるライバルたちが多数いるわけで、とりわけ今年のJリーグは高卒ルーキーの台頭が開幕から目立つ。
 
 市立船橋高出身の原輝綺(新潟)と杉岡大暉(湘南)は2戦連続でフル出場を果たし、杉岡は2節の群馬戦で早くも初ゴールを記録した。京都の岩崎悠人(京都橘高出身)も2試合続けて途中からピッチに立ち、開幕戦では貴重な同点弾をアシストしている。しかも、彼らは先日発表されたU-20日本代表の面々。つまり、開幕から2試合連続でピッチに立っているだけでは存在感を示したことにはならない。彼らを凌駕するには、アタッカーである以上ゴールやアシストという結果が必要なのである。
 
 この試合もゴール前に何度か良い形で入り込んだが、パスが出てこなかった。高橋はその理由を「(先輩たちに)遠慮はしていない。でも、パスの要求の仕方が良くなかった」と振り返る。しかし、高橋には頼もしい先輩たちが付いている。
 
「もっとできると思う。そうできるように持っていかせるのが、僕の役目。それを担わないといけない。自分でゴールを奪うのが高橋の特長だと思うので、そこを出してあげたい」
 コンビを組む町田はこう話し、若武者の活躍にはサポートが必要であるとし、特徴を引き出す環境を整えることを約束する。
 
 謙虚に課題と向き合ってきた男は、先輩たちの力も借りながら次節こそ結果を残す。
 
取材・文:松尾祐希(サッカーライター)
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