【Jの異変】ネルシーニョも解任で“今季6人目”。相次ぐ監督交代の謎

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2017年08月16日

今後も“こうした動き”は続きそうだ。

神戸との契約解除が発表されたネルシーニョ。直近のリーグ戦は3連敗と勝利をもたらすことはできなかった。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト編集部)

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 昨季以上に収入が見込めるようになると、今後、クラブ間の格差がより大きくなる可能性はある。優勝すればするほどビッグマネーを手にできるわけで、その意味で見ている側にとってはJリーグにも正真正銘のビッグクラブが誕生するのではないかという期待感が高まる。
 
 真のビッグクラブへの第一歩──。それを踏み出すうえで、今季の均等配分金、賞金、強化配分金はいわば不可欠なのである。優勝がマストに映る鹿島や浦和あたりが下位に沈んだわけでもないのに前監督との契約を解除したのも、勝手ながら“優勝賞金などが手厚くなった今季は是が非でもJ1の頂点に立たなくてはいけない。それで他クラブに差をつける”と考えれば納得できる。
 
 今季のリーグ戦では絶対に躓きたくない、できれば優勝、少なくとも上位でフィニッシュしたい。そんな願望があるから、少しでも成績が落ち込むと政権交代に踏み切り、チームを立て直そうとするクラブが増えているのではないか。
 
 J1に残留するだけでも例年以上に金銭的な恩恵(均等配分金を見ればそれも分かるだろう)は受けられる。そう考えると、下位に沈む大宮、広島、新潟がそれほど躊躇することなく「次の監督へ」と手を打ったのも頷けるだろう。
 
 今後もこうした動きは続きそうだ。J1リーグは、監督にとってよりシビアな戦場になっている。

文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
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