セネガルの基本システムは４-４-２。日本としては２トップをつかまえやすい３バックのほうが戦いやすいと考える。３バックは吉田をセンターに、両脇にはコロンビア戦で安定したプレーを見せた昌子が左、右には槙野。酒井宏を右で使う手も一考だ。

　私が考えるスタメンは、GK川島、DFは左から昌子、吉田、槙野。アウトサイドの左に長友、右に酒井宏で、ボランチは山口と柴崎。２列目には左に宇佐美、右に原口。そして１トップは大迫だ。スケジュール的にも２戦目と３戦目の間隔が短いことから、長谷部、香川といった主力のベテラン組は休ませたい。１トップも武藤を使いたいところだが、エースストライカーというポジションはゴールを取り続けてこそ生きてくる。したがって今回は好調の大迫の踏ん張りに期待したい。

　グループリーグは総力戦で勝ち抜かなければならない。ポーランドとの第３戦目を勝負の一戦と考え、コロンビア戦のメンバーから多少の変更はあるのか。それとも、コロンビア戦の流れのままにセネガル戦も同じメンバーをベースに戦うのか。この２戦目の戦い方こそ、西野采配の真価が問われるところだ。
 

　アトランタ五輪では初戦のブラジルを撃破し、２戦目のナイジェリアに敗れ、３戦目のハンガリーから勝点３を奪った。２勝して６ポイントを奪いながらも得失点差で涙をのんでいる。グループリーグの戦い方の難しさを経験している西野監督が、今後どのような采配を見せるのか、非常に興味深いポイントだ。

　コロンビアとの初戦は最高の結果を手に入れた。その勝利の価値をさらに高めるためにも、グループリーグを最高の結果で終わりたい。

◆プロフィール
藤田俊哉（ふじた・としや）／1971年10月４日生まれ、静岡県出身。清水市商高－筑波大－磐田－ユトレヒト（オランダ）－磐田－名古屋－熊本－千葉。日本代表24試合・３得点。J１通算419試合・100得点。J２通算79試合・６得点。J１では、ミッドフィルダーとして初めて通算100ゴールを叩き出した名アタッカー。2014年からオランダ２部VVVフェンロのコーチとして指導にあたり、16-17シーズンのリーグ優勝と１部復帰に導いた。新シーズンよりイングランドのリーズ・ユナイテッドでスタッフ入り。また、今年７月より藤田俊哉×H.I.S.ブログ『藤田俊哉サロン』がスタート